「修論って何文字書けばいいのか」
「何ページくらいあれば普通なんだろうか」
修士論文をいざ書こうと思ったときに一度は考える疑問なのではないでしょうか。
私もつい先日に修論を書き終え、大学院修士課程を卒業しました。
さて、今回の記事では、私が修論を出すまでの苦労したことや、抱えた疑問をまとめ、多くの大学院生はどのように乗り越えているのかを紹介します。
修論について私と同じように不安や疑問を抱えた方に、少しでも安心していただけたら幸いです。
また、そもそも「修論ってなんぞ?」という方にも、基本的な修論の構成を紹介していきます。
修論の疑問についてお答えします!
では早速、私が修論執筆をしていた際に抱えた疑問についてお答えしていきます。
今回は大きく分けて6つ紹介します!
- 修論って何文字、何ページくらい?
- どのくらい前から取り組み始める?
- タイトルはどうやって決める?
- 新規性がなくても大丈夫?
- 謝辞はどのように書けばいい?
- うまく書けてなくてもなんとかなる?
他にも疑問がある方は「お問合せ」までご連絡ください。
修論って何文字、何ページくらい?
修論を書き始める前は、「一体何文字書けばいいのだろうか」「何ページくらい書けばいいのだろうか」と不安になると思います。
私も調べてましたが、なかなか載ってないんですよね…。
結論を言うと、修論の文字数とページ数は、
「何文字でも何ページでも大丈夫!」
です。
他のライターの修論について
ゆうすけ:約40,000字、60ページ
私は学部の卒業論文で約2万文字(約40ページ)書いたので、なんとなく修論は「5万文字で70ページくらいかな」と思っていましたが、それよりは少なくなりました。
同期には100ページ以上書き上げた人もいて、本当にページ数は人それぞれでした。
体感では、
- 10〜40ページ:ほとんどいない
- 50~70ページ:そこそこいるボリューム層
- 80〜90ページ:なかなか頑張った
- 100ページ〜:たまにいる。すごい
って感じです。
同期と比較するとかなり少なかったですが、教授から文字数やページ数の指摘は無く、特に問題ありませんでした。
なので、みなさんには文字数やページ数を気にせずに2年間やってきたことを書き進めることをオススメします。
研究室や専攻によってはページ数に規定があるので、どうしても不安な方は研究室の先輩の修論を参考にしてみてください。
どのくらい前から取り組み始める?
理想的な修論の開始時期は11月頃です。
修論の提出期限はほとんどが1月中旬〜2月中旬です。
修論のストーリーを綺麗にするための追加実験をすることも考えて、余裕を持った2〜3ヶ月前から取り組みましょう。
中には1ヶ月で完成させた同期もいましたが、そのような短期間での作業はオススメできません。
その同期は1ヶ月間ほとんど寝ずにやっていました。
11月頃に修論タイトルや序論、イントロの書く情報を集め始めると良いです。
また、年末までに教授方に目次などを見せて、修論の方向性を相談すると良いです。
年末までに相談を行うことで、年末年始の休みの間でも進められます。
タイトルはどうやって決める?
修論のタイトルはどのようなことを意識して決めればいいのでしょうか。
私が修論タイトルを決める際に気をつけたことは次の3つです。
- タイトルだけを見てどのような研究かわかる
- 研究の大枠を表している
- 長すぎず、短すぎない
①については、タイトルは論文の顔となります。
タイトルを見てどのような研究なのかが分からないと、読者は推測しながら本文を読まないといけなくなり、難解な論文になります。
②については、修論執筆中に追加実験が必要になることがあります。
そのため、研究の大枠を表しており、途中で修正が効くものだと良いです。
③について、近年は短いタイトルはざっくりしすぎていてあまり好まれません。
だからといって長すぎると、使いづらいタイトルとなってしまいます。
目安としては20〜35文字程度に収めるようにすると良いです。
新規性がなくても大丈夫?
修論では「新規性が必要だ」とよく言われています。
しかし、データが無くて新規性について書けない方も少なくありません。
そんな時は、新規性にこだわりすぎずに、過去の考察を丁寧に調査し、既存研究の問題点を洗い出してみてください。
これまで積み重ねてきたデータが役に立つような論理が組み立てられるかもしれません。
また、アドバイスとしては雑になってしまいますが、とにかく手を動かしましょう。
実を言うと、修論は「努力賞」とも言われています。
手を動かして、「大学院生活でいろいろ試行錯誤した」という結果があれば大丈夫です。
謝辞はどのように書けばいい?
謝辞の書き方ですが、ポイントは次の通りです。
- まず主な指導教官へのお礼を述べる
- 続いて、地位が上位の方からお礼を書いていく
- 奨学金や研究費など研究の助成金を出してくれた団体にも書く
- お礼を伝える人が変わるごとに改行する
謝辞に文字数制限はありません。
ただ、目安としては1ページから1ページ半くらいに収めましょう。
また、以下に私が実際に書いた例を示しますので、書き方が分からない方は参考にしてください!
〇〇教授には、研究活動を熱心にご指導していただきました。本研究のように、面白く、やりがいのあるテーマを提供してくださり、私の大学院生活は非常に充実したものでした。心から感謝申し上げます。
〇〇助教には、研究活動を行う上で必要な、様々なことを丁寧に教えて下さりました。とても勉強になりました。ありがとうございました。
本研究は〇〇機構の助成を受けたものです。
うまく書けてなくてもなんとかなる?
先ほども触れたように、修論は「努力賞」の感覚が強いです。
そのため、以下のことを意識していれば、なんとかなる場合が多いです。
- 指導教員と良好な関係を築く
- 友人同士、同期同士で情報交換する
- 未完成だと思っても、とりあえず出す
指導教員と良好な関係を築く
1番大切で怠ってはいけないのは、指導教員との関係性です。
修論には主査と副査が存在しますが、最終的に合否を判断する主査は指導教員が行います。
そのため、指導教員との関係は良好であるほど大目に見てもらえます。
たとえ厳しい指導教員であったとしても、みなさんの日頃から努力している姿を見ていれば、不合格は出ません。
友人同士、同期同士で情報交換する
友人同士とは積極的に情報交換をしておきましょう。
お互いどのくらい修論が進んでいるのかや、どんなペースで進めているのかを把握することで、自分の立ち位置が分かります。
また、「提出期限を間違えてしまう」というようなミスも減らせます。
未完成だと思っても、とりあえず出す
修論期日に間に合わず、未完成な修論だったとしましょう。
その場合でも必ず提出しましょう。
最低限の提出要件を満たしてさえいれば、審査に掛けてもらえます。
もちろん、修論は計画的に進めて完成度が高いものを仕上げることが望ましいですが、そんなことよりも提出期限を守ることが最優先です。
提出しなければその時点で留年が決まってしまいます。
修論の基本的な構成について
修論は大まかに以下のような構成となります。
- タイトル
- 目次
- 第1章:序論(はじめに)
- 第2章:イントロ、問題提起
- 第3章:研究結果
- 第4章;総括
- 参考文献
- 謝辞
これはあくまで一例です。
みなさんの研究内容であったり、研究室でのルールによって変わります。
ただ、修論構成の大枠としてはこのような流れです。
そもそも何をしたら良いか分からない人は、このような構成を想定して書き始めてみましょう。
修論は卒業までのあと一歩の証拠。踏ん張って頑張ろう
今回は修論を書き始めた方が抱く不安や疑問について紹介しました。
修論は誰しもが初めて書くものです。
色々な不安が生まれてくる思いますが、本記事で少しでも解消していただけたら幸いです。
修論を書き始めた皆さんは卒業まであと一歩です!
ここからもう一踏ん張りして、次のステージに進みましょう!