大学院の進学を考えている方や、大学院への進学が決まった人にとって、
- 大学院生になるとどれくらい勉強しているのか
- 普段どんな勉強をしているのか
は気になるトピックの1つだと思います。
実は、
大学院には勉強する人もしない人もいます。
今回はそんな、大学院生の勉強事情についてお伝えします!
大学院生は勉強しなくても何とかなるけど、勉強した方が良い
勉強しなくてもなんとかなるかもしれませんが、個人的には勉強した方がいいと考えています!
私の場合は、学部より大学院生になってからの方が勉強しています。研究をしていて、自分の知識のなさを思い知ったからです。
しかし、周りの同期や先輩にはほとんど勉強しない人もいます。
大学院生は研究中心の生活ですので、研究に関わる論文を最低限読んで、ほとんど勉強せずに過ごしています。
それでもなんとか過ごしている人もいますし、研究発表の場で知識のなさを詰められている人もいます。
勉強をすることで、大学院という貴重な経験を自分の糧に変えられる
そ大学院でいろんな人を見たうえでの私の考えですが、勉強はした方がいいと思います!
大学院では研究に関わるたくさんの貴重な経験ができます。
その経験は知識がなければ自分のものにできません。そのための勉強です!
将来、仕事では今の技術は使わないかもしれませんが、研究を自分で考えて進めてきたノウハウは勉強によって確実に身に付きます。
また、そういった何かに一生懸命になった経験は、社会に出たら必ず役に立つので一生懸命に取り組むべきだと考えています。
勉強をする上で大切なのは「何を、どんな目的でやるか」をハッキリとさせることです。
大学院生の勉強時間はどのくらい?
私の場合は、1日2〜5時間程度です!
まず前提として、この記事では“研究”と“勉強”は別として考えます。
研究は、自分の研究を進めるために手を動かしている時間。
勉強は、手を動かしている以外に論文を読むなどのインプットの時間。とします。
研究室で忙しいのに勉強できるの?
大学院生のスケジュールとして、大きな割合を占めているのが研究です。
研究室に滞在して研究を行っている時間は、およそ8〜10時間程度です。
コアタイムがある研究室も、おおよそこの時間に収まっています(研究室によっては夜遅くまで滞在する場合もありますので確認しましょう)。
研究をしている8時間の中で、実験の待ち時間や、授業の合間も利用できますよね。
そういった隙間時間を使って、研究以外の勉強をする時間として、1日2〜5時間程度取っています。
日によって差はありますが、研究で忙しい日は2時間、時間に余裕がある日は5時間ほど勉強しています。
大学院生はどんな勉強をしている?
私が勉強時間に行なっていることは以下になります。
- 研究に関連する論文を読む
- 授業の予習復習
- 英語
- 研究分野に関連する学問
- 就職活動関係
研究に関連する論文を読む
多くの時間を占めているのが論文を読むことです。
研究において、
- 自分の研究に類似した研究は行われているのか
- 何が解明されていて、分かっていないところはどこなのか
を知るのに有効なのが論文を読むことです。
研究という"アウトプット"のためには、論文での“インプット”の作業が非常に大切です。
ですので、多くの時間を論文読解に割いています。
私は一週間に1報を目安に論文を読んでいるので、1日1時間程度は時間を作っています。
最近の私は、研究テーマの知識をさらに増やしたい!と思い、Research Gateなど論文検索サイトから、研究テーマに関連しているキーワードを検索して読むことが多いです。
授業の予習復習
授業の予習復習も忘れてはいけません。
大学院は学部より授業数は少ないので多くの時間は必要ありませんが、予習は1時間、復習は30分くらい行っています。
英語
英語も非常に大切です!
院試のためにTOEICを受ける人も多いと思いますが、大学院に入っても英語は継続的に勉強する必要があります。
研究をしていると論文は英語のものが多いですし、国際学会に出たり、英語で論文を書く機会もあるかもしれません。
その時に、「英語が苦手…」とは言ってられないので、普段から英語の勉強はしておくと後悔しません。
私は隙間の時間を使いつつ、1日1時間ほどは英語に触れています。
英語での論文執筆も控えているので、ライティングを中心としつつ、学会発表の可能性も考えて少しリスニングも勉強しています。
研究分野に関連する学問
研究分野の基礎知識として、参考書を使って勉強をするのも大切です。
論文を多く読んでいたとしても、基礎知識がないと深く理解できません。
私は基礎知識の復習を学部時代に使ったものとは違う参考書で行っています。
内容はほぼ同じですが、視点を変えて復習することで理解が深まるのでおすすめです。
このような学問の勉強は、一日当たり30分程行うようにしています。
就職活動関係
就職を考えている人は、就活に時間を割く人も多いでしょう。
今年就活を経験しましたが、研究や他の勉強との兼ね合いも考えてコツコツ勉強していくのが吉です。
私はSPIなどテストの勉強や企業研究などに一日1時間ほど時間をとっていました。
このように、多くの勉強をこなしていくのは一見大変そうに見えますよね。
では実際に、どのようなスケジュールで勉強をしているのか、時間をどう作っているのかを次にご紹介します。
理系大学院生の一週間のスケジュール
実際に私が過ごしている、大まかな一週間のスケジュールを紹介します。
黄色で色が付けてある部分が、勉強時間になります。
私の研究では測定の待ち時間が長いので、その時間を使って勉強をすることが多いです。
また、しっかりと時間を取って勉強することもあります。
家では集中できないので、学校で勉強してから帰宅することもあります。
勉強時間確保のコツ
「普段研究で忙しくて研究室で勉強なんてできない!」
そんな方は、時間確保のコツを掴めると勉強できるようになります。
ポイントはルーティン化です。
- 実験作業や移動の時には英語リスニング
- 隙間時間にいつでもできるように、学習アプリをスマホに入れて資格の勉強
- 朝の30分はこの参考書、夜はこの論文を読もう、と前日に決めておく
このように、「いつ、何をやるのか」を決めておいて実践してみてください。
そのうちルーティン化して、一日が忙しくても勉強時間を確保できるようになります。
また、短時間でも継続が大切です。「5分でもやる!」という気持ちで取り組むことで習慣化できます。
今すぐ勉強時間を増やす必要はない!徐々に習慣付けていこう
今回は大学院生の勉強時間についてお伝えしていきました。
「一日でそんなに勉強できない…」
と思われたかもしれません。
しかし、時間が取れなくても全く問題ありません!
大事なのは、目標を決めて勉強に取り組むことで、時間の多さではありません。
まずは、やるべき事を整理して「これをやる!」と決めて、毎日少しずつ継続していくことから始めてみてください。
習慣化できると、時間を有効に活用できます。
やるべきことが見つからない、という方はまずはTOEIC〇〇点など分かりやすい目標を設定するとよいでしょう。
TOEICの例ですと、「一年以内に900点を目指す!」といったように具体的に目標を決めて取り組むと、やる気も起きますし計画も立てやすいです。
また、長期的な目標でなくても、
「今週はこの論文を説明できるようになるまで理解する!」
のように短期的でも具体的な目標を定めることはできます。
ぜひ目標を決めて取り組んでみてください。