「TOEICのリスニングが上手く聞き取れない!」
「スクリプトを見ると意味が理解できるのに、リスニング音声を聞くとわからなくなる!」
今回、このような悩みを持っている方に向けて記事を作成しました。
私自身も、リスニングを対策する前は全然聞き取れませんでした。
インターネットで調べてみても、様々なテクニックが紹介されており、どの方法が正しいかわかりませんでした。
その後、自分なりに試行錯誤しながら取り組み、最終的にリスニングのスコアを200点以上アップすることに成功しました(リスニングパート440点)。
リスニングで聞き取れない原因は、
- どのような音が聞こえているかを理解する「音声知覚」
- 聞こえた音声の意味を理解する「意味理解」
の片方、もしくは両方が出来ていないことです。
TOIECのリスニングが聞き取れない原因
リスニングが聞き取れない原因は「音声知覚」と「意味理解」が不足していることです。
言葉だけでは意味が分かりにくいと思いますので、詳しくご紹介していきます。
リスニングの構成要素とは?(結論 : 「音声知覚」と「意味理解」)
リスニングは「音声知覚」と「意味理解」の両方ができることで、初めて聞き取れるようになります。
- 「音声知覚」とは、耳で聞いた音声を物理的に音として認識すること
- 「意味理解」とは、聞き取った音声の内容を理解すること
です。
具体例を挙げると、リスニングをしている時に「サンキュー」という音が聞こえたとします。
その音が英語で「Thank you」であり、「ありがとう」という意味であると分かれば、「音声知覚」と「意味理解」の両方が出来たことになります。
つまり、リスニングの音声の意味を理解するためには、音を聞き取る力と音の意味を理解する力が必要だとわかります。
音声知覚が出来ない理由
音声知覚が出来ないのは、「自分が認識している音と実際にナレーターが発音する音の間に乖離がある」からです。
英語には、日本語と違って音がつながる「リンキング」や、音が脱落する「リダクション」など様々な音の変化があります。
例えば、「come on in」は「カムオンイン」ではなく、「カモニン」と聞こえるのはそれぞれの単語がリンキングしているからです。
「sit down」が「スィットダウン」ではなく、「スィッダウン」と聞こえるのはTの音がリダクションされているからです。
このような変化をまとめて「リエゾン」と言い、英語には頻繁に登場します。
意味理解が出来ない理由
音が理解できている状態で、意味理解ができないのは、単語力や英文法力が足りていないことが原因です。
この場合は、リスニングの音声を文字起こしした「スクリプト」を見ると、ある程度理解できることが多いです。
なぜかというと、単語や文法の知識の不足に加えて、単語や文法を理解するスピードが遅いことも原因の1つだからです。
そのため、単語や文法の勉強はもちろんですが、英文を一度最後まで目を通してから訳していく「返り読み」をしないことが大切になります。
先読みの重要性について
TOEICのリスニングの特徴として、Part3、4には設問の文が記載されています。
設問の文を事前に目を通しておくことで、どんな内容が来るかを予測できます。
これを「先読み」と言い、高得点を取るためには必須のテクニックとなります。
先読みができないと、音声が聞こえた段階で「どんな内容であるか」や「どんな問題を問われるか」を予測できないため、時間が非常にかかります。
聞き取れるようになる練習法
リスニングで聞き取れるようになる練習法はとてもシンプルで、この2つになります。
- シャドーイング
- 英語の音声に慣れる
シャドーイングをする
リスニング対策で一番効果を感じた勉強法が「シャドーイング」です。
シャドーイングとは、聞こえた英文の音声を後から陰のように追って発声するという方法です。
聞こえてくる英文を正確に聞き取る必要があるため、集中力が必要となります。
シャドーイングを毎日していくと、音声知覚が少しずつ向上していきます。
ポイントとしては、シャドーイングは「意味を理解する練習」ではなく「音を聞き取る練習」であることに注意して下さい。
そのため、シャドーイングに時間をかけたとしても、音声の意味を理解する練習にはなりません。
しかし、音を聞き取ることに比べて、意味を理解することの方が簡単と言われているので、まずはシャドーイングで音を聞き取れるようになりましょう。
英語の音声に慣れる
日常生活の中で、英語を聞く機会は少ないです。
そこで、私は英語の音声に慣れるために毎日最低でも30分は英語を聞いていました。
30分と聞くと長いと思う方もいるかもしれませんが、隙間時間や移動時間を活用すればそれほど難しくはないと思います。
おすすめの音源は、Part2の音声です。
Part2は他のパートと異なり、テキストを使わずに解けるためYouTubeや公式問題集の音源を利用すると良いです。
リスニング対策で使った参考書
ここでは、私が実際にリスニング対策で使用した参考書について、使い方と共に紹介していきます。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集9
公式問題集は、TOEICの問題を作成しているETSが出版している参考書で、1冊につき2回分の模試が収録されています。
最新版には、最新のTOEIC試験の問題傾向を掴むとともに、本番と同じナレーターの音声を聞くことが出来るため、対策が非常にしやすいです。
リスニングに関しては、復習の際にPart3、4で今回紹介したシャドーイングを取り入れることで、効率的に対策することが出来ます。
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
リスニングの音声知覚や意味理解をするには、単語の正しい音と意味を理解する必要があります。
「金のフレーズ」は、TOEICによく出る単語が体系的にまとめられているため、効率よく必要な単語を覚えられます。
リスニングの観点から言うと、単語は出来るたけ1語で覚えるのではなくフレーズで覚えましょう。
リスニングでフレーズが聞こえてきた時に瞬時に理解することができ、時間を短縮することが出来ます。
1駅1題! TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル (TOEIC TEST 特急シリーズ)
この参考書は、Part3、4の問題に絞られた参考書なので、私はシャドーイング教材として使用していました。
具体的には、毎日1チャプターをシャドーイングが出来るようになるまで繰り返していました。
この参考書を使うタイミングとしては、公式問題集を使い込んだときや問題演習をしたい時が良いと思います。
本番で聞き取れなかった場合の対策
本番でもし、音声が聞き取れなかった場合はこの2つを意識してください。
- 次の問題に引きずらない
- 一語一句聞き取る必要はない
次の問題に引きずらない
リスニングパートで音声が聞き取れない時にするべきことは、1問1問に区切りをつけて次の問題になった時に解いた問題は一切考えないことです。
こうしないと、次の問題の先読みができず、次の問題まで聞き取れなくなり点数が下がる要因になります。
私が意識していることは、3つあるうちの最後の設問のアナウンスが流れたら、その前の問題に迷っていたとしても適当な数字にマークして、次の問題の先読みに集中することです。
一語一句聞き取る必要はない
TOEICのリスニングでは、一語一句聞こえなくても、内容を抑えて重要な語句を聞き取れれば問題は解けます。
そのため、たとえ1つの単語がわからないと思っても前後の文脈で状況を推測することは可能です。
リスニングを聞いてもほとんどわからず、スクリプトを見てもわからない方は、まず単語力の強化を優先しましょう。
まとめ
今回は、「なぜTOEICのリスニングが聞こえないのか」や「聞き取るためのコツや対策」について紹介しました。
私自身、今回紹介した内容をもとに、苦手だったリスニングの点数を200点以上アップすることが出来たので、これからリスニング対策する方の対策になれば幸いです。