僕は地方国立から東工大院の外部院試を受けて無事合格し、春から東工大へ通っています。
そこで、本記事では僕が外部院試を経験して感じたことや、実際に取り組んだことを時系列で紹介します。
また、外部院試に至るまでの経緯を少しだけ書きました。
- 外部院試を受けようか悩んでいる方
- 何から始めればいいかわからない方
へ向けて、少しでも助けになればと思います。
なお、前半は外部院試を受けようと思い至った経緯なので、読み飛ばしていただいても構いません。
なぜ、外部院試を受けようと思ったのか
学部1年から学部3年
ある日、仲の良かった友人の一人が、とある大学へ編入合格したことを聞きました。
確かに、別に試験期間でもないのにやたら忙しくしてたり、授業内容めちゃめちゃ先取りしてたり、今思えば不思議な点が多々ありました。
当時、この件に結構な衝撃を受けまして…。
だって大学合格してやっと受験勉強から解放されたのに、すぐまた勉強してたんですよ??
やべーなと思いました。仲良かったので余計に感じました。
またその友人に刺激を受けたのか、もう一人の友人が「大学院を変える!」と言い放ちました。
僕が所属してたコース(?)では8,9割の人が大学院へ進学していたので、「院進するんだろうなー」とその頃から勝手に思ってましたが、「別に今の大学にずっといる必要はないのか」という考えをその件以降、持つようになりました。
研究室配属→学部4年生になり、外部院試を決める
研究室配属ですが、僕のところは結構独特な決め方だったと思います。
具体的な方法は省略しますが、
- 誰がどこの研究室を希望していて
- どのくらいの倍率なのか
が一目でわかってしまう方法でした。
「成績が良さそうな人が自分と同じ研究室志望だったら、倍率が高かったら入れない…」とか。
「あまり仲良くなれなさそうな人たちがいるなぁ…」とか。
「やりたい研究が確固たるものとして自分にはあるんだ!」という人は、特に悩むことがないと思いますが、僕には特にそういうのがありませんでした。
なので何となく研究内容が面白そうとか、何となく先生の雰囲気が良さそうとか、そういう理由とその場の雰囲気で決めることにしました。
無事研究室が決まり、テーマも決まって研究を開始しましたが、始めの時点で「これができたとして何になるの?」という疑念が心の奥底にありました。
ただその中でも面白いと感じる部分が見つかり、路線変更したいなぁと思いつつも、そんなことを申し出る勇気がありませんでした。
大してその内容に自信もありませんでしたし。
そんな時、外部院試という存在を思い出しました。
思い立ったが吉日といいますが、その日からひたすら他大の研究室を探す作業が始まります。
以上より、僕が外部院試受験を決めたのは、
- 自ら環境(大学)を変える手段があることを知ったから
- 外部院試を志す友人が近くにいたから
- 今とは別の方向性の研究に興味をもったから
この3つになります。
研究室はどうやって探したか
元々考えている研究室がなければ、主に
- インターネットを使って調べる
- 実際に訪問してみる
の2つの方法で探して、選んでいく他ないです。この2点に分けてお話したいと思います。
インターネットを使って調べる
外部院試を考え始めた頃が2月後半〜3月くらいで、調べると院試は大体8月頃。
出願は大体6月とかで、早いところはもっと早かった気がします。
やばい!もう時間あんまない!の気持ちでいっぱいでした。
ひたすら研究室や外部院試に関する情報をネットで探して、検索をかけるワードについて、あーでもないこーでもないとやっていると、ふと東京工業大学の院試に関する情報を目にします。
すると、「東京工業大学は院試だと入りやすい」というような内容の記事に出会いました。
もちろん、大学入試と比べて~とか、専攻にもよる~とかあるのは分かっていましたが、研究室探しも迷宮入りしそうなくらい切羽詰まっていたので、いっそのこと大学から先に絞ってしまおうという決断に至りました。
「東工って理系の最高峰っぽいし、院から入りやすいなら儲けもんじゃないか」
という気持ちさえ持っていました。
学歴ロンダリング上等。
大学を絞ったことによって、それからの研究室選びはスムーズに行きました。
3、4月頃に大学開催の研究室紹介などがZOOMで行われており、そういったのにも参加しつつ、3つ4つ程度まで絞ることができました。
研究室訪問をする
ネットで仕入れた情報によると、どうやら研究室訪問をした方が良さそうだぞ?
と感じて、早速4人の教授にアポイントを取るため、メール送ってみることにしました。
書き方もネットを見て、見様見真似で失礼のない文になるよう心掛けて作成しました。
(後から気づいたことなのですが、一人、教授の名前の漢字を間違えていました。特に先方から指摘はなく何事もありませんでしたが、皆様はどうか気を付けてください!最低限のマナーです。)
当時も新型コロナウイルス対策で、訪問させてくれるかわかりませんでしたが、幸運にも4つ中3つの研究室が訪問をOKしてくれました。
教授によるところが大きいと思いますが、皆さん快くメールでやり取りしてくださいました。
研究室訪問はGWが終わった後の平日にしました。多分結構遅めな部類だと思います。
3つの研究室とも同じフロアにあって、一日ですべての研究室を回ることができました。
別々の大学になると、場所によってはこうはいきませんね。
特に僕のような地方から参戦する身としては、お金も馬鹿にならないです。
当日は研究内容や実験設備などについて説明・案内して頂き、在籍している学生の方々とお話させて頂いたりしました。
実際に外部から来たという人も結構いた印象です。
訪問を考えている方に向けてですが、実際に雰囲気を見て、感じるのはとても大事だし、お話を聞くのも結構楽しかったです。
「あの論文書いた凄そうな教授が、自分のためだけに話してる」なんて考えるとなんか嬉しかったりします。
余談ですが、ネットで「菓子折りは持っていくべきなのか?」という記事をよく見かけました。
これについてですが、僕は持っていきませんでした。お金ないし。
以上より研究室探しについては、
- 早めに決める。ほんとに決められなかったら大学から絞っていくのがおすすめ
- 研究室訪問はいってみるといい
- メールの誤字脱字には気を付けた方がいい
- 菓子折りを持っていくかは人による
と感じました。
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勉強は過去問をひたすら解き続けた
大学院入試は、基本的にその大学でされていた授業の内容が大きなヒントになります。
また、外部院試は非常に情報の少ない戦いです。
試験内容について、外部生の僕たちが得られる公式情報は大学のホームページに載っている過去問のみです。
ボーダーや面接の内容など、わからないことが多いです。
しかも大学入試や同じ大学の院に進学するのと違い、周りには同じ境遇の人が全くいないのが普通です。
そのため外部生の不利な点として、
- その大学の授業を受けていない
- その試験を過去に受けた人が近くにいない
- 孤独である
などが挙げられます。こればかりはどうしようもありません。
志望する大学院や大学に友達がいない限り、SNS等で情報を収集する他ないのです。
しかし、まったく同じ専攻を志望している人を見つけるのは大変ですし、何より本当かどうかの判別がつきません。
その結果、研究室を決めてから情報収集にはあまりとらわれず、ひたすら過去問を解きました。
ただそれだけです。
幸運にもその大学で使われていた教科書と同じ教科書を使用していたので、その教科書を使って、過去問に出てきた問題とリンクする章をしらみつぶしに勉強し、また過去問を解く。
ということをひたすら繰り返しました。
もちろん大学にもよりますが、解いていくと何となく傾向がつかめるかと思います。
以上より、勉強法に関して僕がおすすめするのは過去問を解くという一点につきます。
正直、卒業研究しつつバイトもしつつ、しかも4か月くらいしか時間がないとなると、参考書に手を付けるよりかは、その大学で使われている教科書と過去問を駆使して勉強するほうが効率は良さそうな気がします。
また、運よく進学志望先に友人・知人がいる場合もあると思います。
その場合は、より以前の過去問や、授業資料、過去の面接で先輩が聞かれたことなどを教えてもらえないか頼んでみると良いでしょう。
最後に伝えたいこと
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
外部院試は大学入試とはまた違ったしんどさがあると思います。
でも、流されるように自大の大学院に進学するのではなく、自分の進路について真剣に考えて、目的をもってあえて外部院試受けるのは素晴らしいことだと思います。
僕の研究室の教授が言っていましたが、海外だと大学から大学院を変えるのはむしろスタンダードな方法らしいですね。
だからどうといったことは無いのですが、この記事が少しでも外部院試を考えている方の助けになれば幸いです。