大学院

【研究者が語る】本気で研究できる、良い研究室の選び方【11の視点から見よう】

ヒナ
私、本気で研究したいんだけど、どこを見ればいいの!?
OK!現役研究者が「研究室の選び方」を包み隠さず、教えるよ!
ユウスケ


研究室選びの時によく見ておいた方がいいよ!って先輩方に言われるのが、

  • 先生との相性
  • 行っている研究
  • コアタイムの有無

とかだと思うんです。


確かにこれは、とてもとても大事です!


しかし、これらはわざわざ言われなくても、想像がつく方も多いと思います。

「もっと、判断できるところはないか」と真剣に考えている方だからこそ、この記事を読んでいるのではないでしょうか。


「もっと、詳しいのを求めているんだ!!もっと情報くれよ!!」
「いい研究室に入って、本気で学んで、絶対成果を出して成功するんだ!」
「そのための方法を教えてくれ!後悔したくないんだ!」

という「本気で悩んでいる」方へ向けて、


「多くの研究室を見てきた研究者」だからこそわかる、「良い研究室の選び方」


を紹介します!

基本的な選び方の基準も紹介するので、「就活がしやすい研究室」や「ブラックを見分けたい」という方にとっても、お役に立てると思います。


研究室選びの基本事項

研究室選びの基本から見ていこっか
ユウスケ
ヒナ
基本は研究においても大事なことだね!


まずは、本題に入る前に「研究室選び」の基本事項を紹介します!


すべての研究室は、この3種類に分かれます。

  • 研究をしっかりできる研究室
  • 就活をしっかりできる研究室
  • 両方しっかりできる研究室


研究をしっかりできて、就活もしっかりできるところが一般的に良い研究室です。


「就活も研究もしっかりできる研究室」を選びたい場合、この10項目を見ましょう!

【研究がしたい人向け】

  1. 自分が学びたい分野で、有名な先生がいる研究室か
  2. 有名なジャーナルに論文が出ているか
  3. 博士課程・修士課程に進んでいる学生は多いか、ポスドクはいるか
  4. 先生は学生に対して真摯に接してくれる人か
  5. 留学のコネは持っているか(留学生はいるか)
  6. 研究費は多いか

【就活で力を入れたい人向け】

  1. 研究室に就職のコネがあるか
  2. コアタイムが短い研究室か
  3. インターンや就活は自由にできるか
  4. 雑誌会や勉強会、報告会などのイベントが少ないか


この選び方の理由については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください!

大学院選び
【理系の大学院卒が教える】後悔しない大学院の選び方


本記事で紹介する「研究室の選び方」は、より「研究室の勢い」や「研究の質」を見極めるためのものです。

研究を本気でしたい人にこそ、お役に立てると思います!


自分に合った研究室を選ぶには研究室訪問するのが早い

実際に、研究室へ行って先生や学生に話を聞くと、自分がこの研究室に合っているかどうかがわかります。

研究室選びを間違えると、地獄の生活をすることになるので、行った方が良いです。


研究室訪問で先生や学生に、

  • どんな研究をするのか
  • コアタイムや実際の研究時間
  • 先輩の就職先や就活のしやすさ

などを聞くと具体的な研究室生活が想像しやすくなります。

特に、学生は正直に答えてくれるので、ブラックかどうかも見分けがつきます!


研究室訪問で聞いておいた方がいい質問もまとめています。

大学院生向けの記事ですが、学部生でももちろん使えます。

質問集
【大学院】研究室訪問で聞いておきたい15の質問


もし、大学院の研究室選びで外部進学を考えている方は、研究室訪問はこちらを参考にしてください。

研究室訪問
【私が実際に行った】外部大学院への研究室訪問の仕方【メール例も紹介】


研究室訪問をしないなんて、内見せずに家を選ぶぐらいリスキーなことだから、絶対した方がいいよ!
ユウスケ
ヒナ
たしかに…研究室見ないと、何も想像つかないもんね


研究者が語る「良い研究室の選び方」

良い研究室には、全部というわけではないけど、いつくかの共通点があるんだ
ユウスケ
ヒナ
共通点がいくつ当てはまっているかを見ればいいんだね!


研究室を選ぶときには、

  1. 自分がやりたい研究をしている
  2. 先生との相性がいい
  3. 研究室の質が高い

この3つをクリアしている必要があります。


上の2つは研究室訪問をすれば、ある程度わかりますが、3つ目の判断が難しいです。

本記事では、この3つ目の「研究室の質の見極め方」に焦点を当てて紹介していきます!


勢いのある良い研究室を見極めるには、以下の11項目を見てください!

  1. 投稿している論文数が多いか
  2. 論文の質をIFで見る
  3. 先生は複数人いるか
  4. 研究は「理論」か「分析」か「探索」か
  5. 企業と共同研究をしているか
  6. 研究室の設備や研究室はきれいか
  7. 研究室のサイトに力が入っているか
  8. 学生がポスター賞などの賞を受賞しているか
  9. 試薬が届くのは早いか
  10. 教授がなかなか研究室にいないか
  11. いい先生は「外面がいい」傾向がある気がする(中身がいいとは言っていない)


① 投稿している論文数が多いか

論文とは、「新しい発見」を世界に広めることです。


論文の数が多ければ、それだけ「新しい発見」をしている研究室なんです。

新しい発見ができるほど、研究に力が入っていることが分かります。


年間1本以上出ていれば、研究の種類にもよりますが、そこそこの研究室です。

クリリンぐらいですね。


年間5〜10本出るような研究室だと、かなり研究意欲の高いメンバーが揃っています!

リアルでサイヤ人クラスの化物がいます。


何年も論文が出ていないということは、入っても論文が出せない可能性が高いからね
ユウスケ
ヒナ
せっかく研究するなら、論文出したいよ


論文の本数 = 戦闘力

と考えてもらって大丈夫です!


② 論文の質をIF(インパクトファクター)で見る

論文は大事なんですけど、

ただ、論文の本数があっても仕方ないんです。


大事なのは、論文を投稿した雑誌のIF(インパクトファクター)がいくらなのかです。

IFとは、雑誌のランクを表す指標です!

一般的にIFが高いほど影響力のある(すごい)雑誌になります。

算出方法は、過去二年間に雑誌に掲載された論文の被引用状況を元に、毎年新たな数値を算出しています。


引用される = 参考になるほど良い論文

と見てください。


有名な雑誌のIFを紹介します!

有名な雑誌のIF(2018年)

  • Nature 43.070
  • Science 41.037
  • Cell 36.216
  • EMBO 11.227

5.0以上だとそこそこ、10.0以上だと文句なしで有名なジャーナルです。


IFが高い論文ほど、出稿料も高いので、有名な雑誌への投稿が多いということは、

お金も持っています!!


実力もお金もあるところがいいですよね!


ヒナ
私、Nature目指すね!!
学生のうちにNature出せたら、とんでもないよ…
ユウスケ


③ 先生が複数人いるか

先生が複数人というのは、合同の研究室ということではなく、

教授、准教授、講師みたいになっているところです。


なぜ、複数人いると良いかというと、

  • 視点の異なる複数の意見が聞けるため、実験が進む
  • 研究室メンバーも多くなるので、活発になる
  • 教授がいない時でも、聞ける人がいる

単純にプロの数が多いのは、ありがたいです。

一人の意見よりも、複数の意見を聞く方が、問題の本質が見えてきます。


また、実験が詰まったときに相談したくても、出張で先生が長期間いないこともあります。

そんな時にも、他の先生がいれば安心です。


デメリットは誰の下につくかで、忙しさなどの待遇が変わること…!


私のいた研究室も複数人の先生方がいましたが、教授と准教授の意見に挟まれて、実験が大変でした…笑

中間管理職をやってる気分になるので、社会人気分を味わえますよ!


ヒナ
プチ社会人だね!
社会人になる前に、大学院行くのはいい訓練になると思うよ
ユウスケ


④ 研究は、「理論」か「分析」か「探索」か

研究室には、大きく分けて3つの研究に分かれます。

  1. 今まで行われた研究から新しい理論を考える、理論研究
  2. 測定法などの開発や、分析によって新しい知見を得る、分析研究
  3. これまでにない新しい物質や現象を生み出す、探索研究

研究の種類によって、結果の出しやすさや、身に付くスキルが違うんです!


私の感覚ですが、

分析研究>探索研究>理論研究

の順番で、論文が出やすいです。


一番大事なのは、あなたがやりたい分野に行くことですが、

「本気で研究をするけど、修士で就活をして、いい企業に行きたい」


という場合は、学会発表や論文投稿などの成果を重視して、研究室を選ぶのもアリだと思います!


学会や論文はわかりやすい成果だからね。就活でも面接官を納得させやすいんだ
ユウスケ
ヒナ
やっぱり私、Nature目指すね!!
が、頑張ってね…!
ユウスケ


⑤ 企業と共同研究しているか

企業との共同研究は、結果を残している活発な研究室でしか行われません。

企業は営利目的で共同研究先を選んでいるため、結果の出せる見込みのある研究室が選ばれるからです。


また、共同研究先の企業にはコネで入社できることがあります。


私が働く製薬業界では、研究職はコネ入社が大半を占める大企業もあります…!


えげつねぇな…。


将来的に就職を考えるのであれば、コネを持つ研究室に行くといいです。


採用した10人中9人が、何かしらのコネという話もあったねぇー
ユウスケ
ヒナ
えぇー!むしろ、その残り一人の人がすごすぎ!


⑥ 研究室の設備や研究室はきれいか

実験では、機械や器具を使うので、どうしても壊れます。

お金がない研究室は修理ができずに、そのままにされてホコリをかぶってたりします。


または、新しい機器が買えずに、古い機器を使い続けていることもあります。


研究室の設備とその状態を見ることで、

  • お金に余裕があるか
  • 実験が十分にできるか
  • 機器のメンテナンスがされているか
  • 機器の扱いの指導はしっかりされているか

を知ることができます。


私は、「資金が足りない研究室」、「資金が潤沢な研究室」どちらも見てきたので、これはかなり大切だと感じています!

研究力 = お金 というのはあながち間違いではないです。


ヒナ
お金って大事なんだね…
めちゃくちゃ大事だよ!試薬とか機器って、ものすごく高いのもあるから
ユウスケ


⑦ 研究室のサイトに力が入っているか

有名な研究室や、実力のある研究室は、サイトのデザインや更新頻度が高いです。


ポイント

「デザインに力が入っている」とは、今風でオシャレなデザインという意味ではないです

ダサくても、頑張っているデザインということです!

いろいろな研究室のサイトを見た時に、「おっ!」とデザインに目が入って、更新頻度が高ければ、実力のある研究室かもしれません。


⑧ 学生がポスター賞などの賞を受賞しているか

ずば抜けた天才が受賞しているパターンもありますが、

定期的に学生が賞を受賞していれば、いい研究室です。


賞を受賞できるぐらいの、

  • 研究のクオリティの高さ
  • プレゼン指導の上手さ
  • 研究室メンバーの実力

があるということですからね!

受賞歴は見ておきましょう。


ヒナ
私も受賞者になりたいなぁー
本人の努力はもちろんだけど、周りのサポートも大きいから、慎重に研究室を選ぼうね
ユウスケ


⑨ 試薬が届くのが早いか

これは、大学の有名さにも影響されるんですけど、

いい研究室は試薬が届くのが早いです。


試薬を届けてくれる会社の人は、得意先の研究室ほど融通がききます。

数が限られた試薬をどこに届けるか、という優先順位があるんです。


A研究室では2週間かかるのが、B研究室では3日というのもあります。

同じ大学内ならそこまで差はないかもしれませんが、大学の研究室によって差があるのは知っておいてください。


⑩ 教授がなかなか研究室にいない

勢いのある研究室の教授は、かなりの実力者です。

国内及び海外の学会・講演、交流に盛んに参加します。


となると、「研究室にいない」ことが多くなるんです。

1カ月近くいないことや、1週間いないことはざらにありました。


それは、学生にとっては嬉しくもあり、困ることでもあるんですけど

研究において、いい研究室であることは間違いないので、他の先生がいるかどうかも確認しながら、研究室選びの基準にしてみてください。


ヒナ
研究室に先生いない時は、どんな気分だった?
学生の時は「自由だー!!」ってみんなと喜んでたよ。変に捕まることがないからね!
ユウスケ


⑪ いい先生は「外面がいい」傾向がある気がする(中身がいいとは言っていない)

実力があるという意味で「いい先生」というのは、外面がいいです。

これは、確実なことではないんですけどね!


私が関わった人の傾向が「外面のよさ」なんです。


研究をするにあたって、他の先生方の信用を得たり、情報共有をするために交流が必要不可欠です。

そのため、コミュニケーション力に長けています。


中身が超厳しい先生の場合もありますが、一流の研究者には「外面の良さ」があることを覚えていてください。


良い研究室は良さが外に溢れ出ている

良い研究室の見分けるポイントを知っているかどうかで、研究室訪問をしても得られる情報の多さに雲泥の差がでます!


サイトや研究室の雰囲気から良いところを読み取って、納得できる研究室を選んでください!


大学院進学と大学院生活については、こちらの記事で全てまとめていますので、参考になれば幸いです。


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