「研究室」と聞くと、理系のイメージがありますよね。
しかし、文系に位置している心理学専攻にも研究室があります。
そこで今回は、心理学の院生である私が謎に包まれた心理学専攻の研究室でどんな生活を送っているのか紹介していきます!
心理学専攻の研究室ってどんなことをするの?
基本はフィールドワーク or 文献による研究
私の大学院の心理学専攻の研究室は、自習室のようになっています。
研究室に院生の机とパソコンが置いてあり、そこで課題や勉強ができます。
理系の研究室というと、所属する先生ごとに分かれてそれぞれの先生の部屋で研究するというイメージですが、
私たち心理学専攻は学生全員が同じ部屋で研究します。
多くの理系は大きな機械や設備が必要となりますが、文系である心理学専攻はフィールドワークが中心となっていたり、論文などの文献を使用して研究することが多いため、机とパソコンで研究ができるのです。
修士1年の秋頃に所属ゼミが決まる
では、理系のように先生ごとに配属が決まって、先生の弟子のように研究する場はないのか?と言いますと、他の文系と同様に「ゼミ」があります。
大学から継続して同じゼミに入る人もいれば、学部時代とは違う研究がしたいと思い、異なるゼミに入る人もいます。
ゼミが決定するまでは、十数人の同期と共に同じ課題に協力し合いながら取り組みます。
研究室での1日のスケジュールと1週間の生活ってどんな感じ?
大学院での生活と聞くと、研究室にこもってそれぞれ自分たちのペースで研究をしていているイメージがあると思います。
しかし、心理学専攻の大学院では全く異なります。
では、どのように異なるのかをある1日のスケジュールを例に出して説明しますね!
09:00~ 1限目 必修授業(講義とディスカッション)
10:30~ 2限目 必修授業(講義とディスカッション)
12:00~ お昼休み(課題の残りを片付ける)
13:00~ 3限目 必修授業(講義とディスカッション)
15:00~ 研究室に行き、課題の処理に追われる
17:00~ 帰宅
このように、必修の授業がみっちり入っています。
現在、私は週6で大学院に授業を受けに行っています。
心理学専攻だと、臨床心理士と公認心理師の資格取得のために必要な科目が20単位以上あるため、必然的に講義中心の生活になります。
そのため、自分の興味のある分野についての研究は講義終了後の午後からしか開始することができません。
また、アルバイトなどが入っている場合はより時間が限られてきます。
かなりキツキツの生活です…笑
1年間を通してどんなイベントがあるの?
私は現在、M1なのでM1の大体のイベントスケジュールを示します!
4月 入学式
5月 講義(ほぼ必修の授業が週6)
6月 講義
7月 講義・期末レポート
8月 夏休み:心理面接の陪席・心理検査体験(ゼミ決定期間)
9月 夏休み:心理面接の陪席・心理検査体験
10月 講義
11月 講義
12月 講義
1月 講義・期末レポート
2月 冬休み:未定
3月 冬休み:未定
M1の1年間は、上半期の経験と先輩から聞いた話を合わせると、このようなスケジュールになりました。
ただ、M1の夏休みは相談室の心理面接に立ち会ったり、心理検査を実際に体験するといった大学院がほとんどだと思います。
学部生時代は、「夏休み!遊べる!バイトだ!!」となっていた方も、大学院生の夏休みになると、
「心理検査やらないと…心理面接の陪席が始まる、ボランティアもバイトもしないと!」とかなり忙しくなります。
そのため、先輩たちからは「夏休み明けくらいから体調を崩し、秋学期の講義がかなりつらくなるよ…」とよく脅されています…笑
研究室はどんな雰囲気なの?
私の大学院の研究室は、自習室のような空間のため、皆自分の研究に打ち込んだり、勉学に励んでいます。
私の同期はみんな可愛いものが大好きなので、各々好きなキャラクターのぬいぐるみやフィギュアなどを置いて癒し空間を作っています。
お気に入りのキャラクターを自分が頑張る場所に置いておくと、より勉強へのモチベーションが上がり、効率もアップするのでおすすめです!!
そして、私たち同期の仲はほかの学年と比べても圧倒的に良いため、いつも研究室でおしゃべりをしています…!
心理学を大学院で学ぶと、自分の知られたくない性格や考えが同期に丸わかりになってしまい、苦痛を生じる可能性があります。
しかし、私たちは日頃から皆でたわいもない話や、自分たちの考えを共有することによって、お互いが居心地が良いと感じる空気感を作り上げることができています。
毎日顔を合わせて、ディスカッションしていると揉め事も起きやすくなります。
私が心理学専攻の大学院へ進学した経緯と感想
私は、入学当時は大学院進学を全く視野に入れておらず、チャランポランな生活を送っており、心理学に対して真面目に向き合っていませんでした。
しかし、大学2年次にやりたいことが「心理職に直結する」ということが分かって、本格的に心理職を目指すようになりました。
本来は、大学院に行かずとも心理職(私が以前目指していたのは、公務員の心理職です)として働けるのですが、
「せっかく臨床心理士と公認心理師の資格取得の要件を満たしているんだから、大学院を目指してみたら?」
という家族の一言で目指すようになりました。
初めは「大学院にわざわざ行かなくても心理職になれるんだったら、それでいいじゃん」
と思っていましたが、大学院入試のために本格的に心理学を勉強し始めると、心理学の奥の深さに気づいてのめり込むようになりました。
大学院に入学してからも、大学院入試の時に感じた「心理学の奥の深さ」をどんどん突き詰めたいという気持ちがわいてきたため、
講義のディスカッションに積極的に参加し、自主的に文献も読み漁っていました。
大学院に入学した際は、
「心理の大学院は”資格取得のための大学院”とも言われているから、こんなに心理学を研究したい気持ちがあるのは私だけだろうな」
と思っていました。
しかし、入学して1か月経つと、周りの同期も図書館で文献を読み漁っていたり、自分のやりたい研究に向かっての基盤づくりをしている子ばかりで、圧倒されました。
大学院に入ってきた子たちの熱量は想像以上です。
心理の大学院というと「どんなことをするのか分からない」という方も多いと思いますが、皆が思っている以上の熱量を持っている院生が多いです。
私は、大学院で自分以上の熱量をもった友人らに出会えて、良い刺激になったので進学して本当に良かったと心の底から感じています。
まとめ
今回は、謎に包まれた心理学大学院の研究室を紹介しました!
みなさん、研究室のイメージは沸きましたでしょうか?
元々心理学の大学院に興味があった方にも、なかった方にも参考になれば幸いです。
最後までお付き合いしていただき、ありがとうございました。