有機化学の教科書の中でも1、2を争うくらい有名なのが「マクマリー有機化学」です!
マクマリー有機化学のレベルはこちら!
<研究・院生クラス>
マーチ、ケアリー、ウォーレン、大学院講義有機化学
<東大・京大院試クラス>
ジョーンズ、パイン、モリソンボイド、ブルース(洋書)
<旧帝大院試クラス>
ボルハルト・ショアー、クライン
<地方国立・私大上位クラス>
マクマリー、ブルース、ソロモン
<入門クラス>
ベーシック、ビギナー
人気の教科書なので、分かりやすさと有機化学から生化学まで幅広い範囲を網羅していて、全容を把握するのにうってつけの本です。
今回は、マクマリー有機化学のレベルや使い方について紹介していきます。
マクマリー有機化学のレベル
最新刊:マクマリー有機化学 第9版(全3巻)
レベル:(学部生向け)
出版年:2017
サイズ:A5
ページ数:1359
カラー:フルカラー
「マクマリー有機化学」は有機化学の基本が一通り学べる、定番の教科書です。
有機を専門にしたい学生には物足りないですが、網羅的に勉強するにはちょうどいい一冊になります。
マクマリー有機化学を教科書として使っている大学も多く、内容もカラーで分かりやすい上に基本的な反応機構もしっかり解説されています。
また、下巻は生化学の内容となっており、有機化学の教科書でここまで詳細に生化学を扱っているのはマクマリーだけです。
有機化学以外を専門とする学生は、教科書はマクマリー有機化学で院試対策にも十分使えます。
有機化学を専門とする学生は、反応機構がより詳しく載っている「ジョーンズ有機化学」、もしくはワンランク上の「ウォーレン有機化学」を使うと有機化学をさらに深く理解できます。
マクマリー有機化学が難しすぎると感じた場合
有機化学が苦手でマクマリーを読んでもよく分からない…という方は、この2冊のうちのどちらかを初めに読むと理解しやすくなります。
- ベーシック有機化学
- ビギナーズ有機化学
有機化学の研究をするなら「ウォーレン」か「マーチ」を勉強しよう
有機化学の研究をしていきたいと考えている方は、マクマリーよりレベルの高いウォーレンかマーチで勉強しましょう。
これらの教科書は専門性がより高くなり、基本を丁寧に解説してくれる訳ではないので1冊目の教科書にはおすすめしません。
有機化学の教科書を一通り読み終わった方が、より深く理解するのに有用な教科書です。
- ウォーレン有機化学
- マーチ有機化学
2020年に最新8版が出版された「マーチ有機化学」は有機化学の教科書として最高峰の1冊です。
2000ページ以上の超大作で、持っていると有機化学の研究で大いに役立ちます。
マクマリー有機化学の演習問題の解答書は英語
マクマリー有機化学の演習問題の解答を見るには、洋書を入手する必要があります。
勉強する際にはやはり解答がある方が便利で、一人で答えを一つ一つ調べて確かめるのは大変です。
英語の勉強にもなるので、私は英語の解答書を片手に院試の勉強をしていました!
- マクマリー有機化学 問題の解き方(第9版) 英語版
より詳しく学びたい、院試で勉強する方におすすめの教科書・参考書
東大や京大、旧帝大など難関大学の大学院を狙う方は、マクマリー有機化学では十分とは言えません。
なぜなら、それらの大学院では教科書としてマクマリーを使っているところが少ないからです。
ここからはより詳しく学びたい方や院試で有機化学を勉強する方へ、おすすめの教科書・参考書を紹介します。
教科書
東大・京大院狙い
- ジョーンズ有機化学
- P. Y. Bruice「ORGANIC CHEMISTRY」
ブルースの英語版ですが、京都大学の理学科ではこの教科書が使われていました。
旧帝大院狙い
- ボルハルト・ショアー現代有機化学
大阪大学、東京工業大学などが使用
- クライン有機化学
東北大学などが使用
参考書
有機化学の院試用参考書は「有機化学演習シリーズ」がバイブルとして多くの受験生に使われています。
これが一通りできれば、有機はどこでも合格します。
- 有機化学演習シリーズ
また、反応機構を集中的に勉強したいのであれば、「演習で学ぶ有機反応機構」が最適です。
- 演習で学ぶ有機反応機構
マクマリー有機化学は基本を学ぶにはうってつけの教科書
マクマリー有機化学は、有機化学の初学者にとって素晴らしい教科書です!
有機化学の範囲を満遍なく学ぶのであれば、マクマリー有機化学だけで十分カバーできます。
もし、有機化学系の研究室に行く場合や、院試で有機化学を解く場合は、もうワンランク上の教科書で勉強するとスムーズに進みます!
大学院入試の化学に関しては、こちらにまとめていますので良ければ参考にしてください。