就職活動する時によく言われますよね。
「まずは、自己分析をしよう」
でも、ただ自己分析をしようなんて言われても、当時の私は困っていました。
そもそも、自己分析なんて言葉をうまく理解していなかったこともありますが、
- なんで必要なのか
- どうすればいいのか
- そこから何がわかるのか
ここまで詳しく言ってくれないので、いまいちピンと来なかったんですよね。
正しい方法を理解しないまま、就活をして苦しんだ覚えがあります。
今回はそんな私みたいな人が生まれないように、
自己分析の意味と自己分析の方法
について社会人になった今、わかってきたことがあったので紹介したいと思います。
自己分析はなぜ必要なのか
結論から言うと、
- 自分が何を目指したいのか知るため
- 相手に自分のしたいことを正確に伝えるため
この2つです。
自分のことって普段そんなに真剣に考えないので、わかってるようでわかってないんです。
正確にはわかってるんだけど、考えがまとまっていない。そんな時に自己分析が役立ちます。
自己分析をすることで、自分の考えをまとめることができるんです。
考えをまとめることが出来ると、これからどうしていきたいのかを具体的に言語化することが出来るようになります。
言語化が出来ると、相手にも伝えることが出来る。
つまり、自分を知って相手にそれを伝えることが出来るようになるために自己分析をするんです。
考えがまとまってないと、いざ質問された時に分かりやすい言葉で返せないので、相手を混乱させてしまいます。
- 論理的に話せない
- まとめるための事前準備をしていない
- 何がしたいのかわからない
これから会社を担う人材を採りたいのに、こんな人に会社を任せたくはないですよね。
一次面接で落とされるのは大体自己分析ができていないせいです。
相手に自分を正しくアピールするために自己分析をしましょう。
自己分析とは過去と現在と未来を知ること
自己分析といわれても、どんな分析だよ。と思うんですけど、端的に言うとあなたの
過去 → 現在 → 未来
の流れを理解することが自己分析です。
過去…あなたの経験
から
現在…あなたの能力
を知って
未来…あなたがなりたい姿
に向かうためにはどうすればいいかを知る作業です。
これを把握することで、
- あなたに合った会社選び
- 会社に合った自分のアピール
ができるようになります。
それでは、これから「過去」「現在」「未来」を知るための具体的な手法について紹介していきます。
過去を知る自己分析
過去を知る自己分析には、有名な方法に、
- 自分史
- モチベーショングラフ
があります。この2つは組み合わせて使いましょう。
自分史
自分史とは、そのまま自分の歴史を書く作業です。
小学校、中学、高校、大学、社会人と大きな枠組みを作って、そこに出来事を書いていきます。
代表的なのは、
- 勉強
- 部活、サークル、習い事
- 趣味、バイト
- 将来の夢
- 人間関係
を書いていくことです。最初はざっくりでも構いません。あとで深く掘り下げていくので。
こんな感じで書いてみました。
ここから、
「なぜ」
を考えていきましょう。
例えば、
- なぜ、高校生まで公文を続けたのか
- なぜ、中高で勉強ができなくなったのか、大学から頑張るようになったのか
- なぜ、将来の夢が変わっていったのか
このように「なぜ」を3回繰り返しましょう。そうすることであなたの本質が見えてきます。
例えば、
・なぜ、空手を習ったのか
→ いじめに屈しないため
・なぜ、いじめられたのか
→いじめられている人をかばったから
・なぜ、かばったのか
→ 間違っていること、理不尽なことが許せなかったから
私は、「理不尽なことが嫌いで、それに苦しんでいる人を助けたかった」ということがわかります。
この時の気持ちがそのまま自分の中に残り続けて、私は今、病の人を救うべく薬を開発する研究者として働いています。
こんな感じで、自分の心にはどんな思いがあるのかを知ることが出来るので、まずは過去を知りましょう。
モチベーショングラフ
モチベーショングラフは、自分のモチベーションの上下を書いていく分析方法です。
自分史を作ったあとに、その上に書き足して使いましょう。
そうすることで、自分のモチベーションがどんな時に上がるのかを知ることができます。
書き足すと、こんな感じです。
モチベーションはなぜ、上がったのか。なぜ、下がったのか。なぜ、変わらなかったのか。
この時も、「なぜ」を3回繰り返しましょう。
自分史を掘り下げていれば、「なぜ」については考えなくていいです。
また、別の視点からも考えましょう。
どのようになった時に自分のモチベーションは上がるのか。
どのようになった時に自分のモチベーションは下がるのか。
法則性を見つけるようにしてみてください。
そうすることで、モチベーションの上がるための条件や、下がった時の対処法がわかり、自分のことがより理解できるようになるでしょう。
現在を知る自己分析
現在の自分を知るためには、
- SWOT分析(クロスSWOT分析)
- メモリーツリー
を使いましょう。
SWOT分析(クロスSWOT分析)
SWOT分析とは、主に事業戦略を立てるときや、マーケティングで使われる分析方法です。
S:Strengths(強み)
W:Weaknesses(弱み)
O:Opportunities(機会)
T:Threats(脅威)
の4つで表されます。
このSWOT分析は、自己分析でも使うことができ、現在の状況を整理するのにうってつけの方法です。
特に、社会人の方はこれまである特定の業界で働いてきたことで、より詳細なSWOT分析ができます。
自己分析で活かすには、次のようにするといいです。
- 自分の強み(S)と弱み(W)を書く
- 現在、自分にとって良い機会(O)となる有利な環境要因を書く
- 現在、自分にとって脅威(T)となる不利な環境要因を書く
- それらを組み合わせて、自分が現在できることを見つける
では、順番にしてみましょう。
自分の強み(S)と弱み(W)を書く
先ほど行った過去の分析をもとにして、
- 自分の強み:得意なことや好きなこと
- 自分の弱み:苦手なことや嫌いなこと
を書いていきましょう。こんな感じになりました。
良い機会(O)となる有利な環境要因を書く
次に、今現在あなたにとって有利に働くことを書きましょう。
例えば、今は少子高齢化社会なので、お年寄りのニーズに応えるようなサービスが今後より必要とされるでしょう。
そうすると、私が従事する医療の分野はこれからも伸びる可能性があります。というような感じです。
実際に、書いてみました。
自分にとって脅威(T)となる不利な環境要因を書く
続いて、あなたにとって脅威となる環境要因を書きましょう。
例えば、AIによって今後奪われる仕事が増える。などです。
こちらのようになりました。
それらを組み合わせて、自分が現在できることを見つける
これまで書いてきた強みと弱み、機会と脅威を組み合わせて、あなたのできることを見つけます。この分析方法をクロスSWOT分析といいます。
組み合わせは次の4つになります。
・強み×機会
→強みを活かして、機会を得るにはどうすればいいか
・強み×脅威
→強みを活かして、脅威を克服するにはどうすればいいか
・弱み×機会
→弱みをどう克服すれば、機会を掴むことができるか
・弱み×脅威
→弱みをどう克服すれば、脅威を避けることができるか
それぞれについて考えることで、今のあなたが取るべき行動がわかります。
メモリーツリー
メモリーツリーとは、ある言葉に関連することを木の枝のようにどんどん書き出していく分析方法です。
自己分析の場合は中心に自分を置きます。
自分から連想されるものを書いていき、連想されたものからさらに関連することを書いていくことで、自分を構成するものが何かを知ることができます。
メモリーツリーの詳しい書き方はこちらの記事で紹介しています。
あわせて読みたい
社会人基礎力自己分析シート
正規雇用で働くことに対して今一つ自信が持てない方や、自己PRに自信がない方は、厚生労働省から出されている「エンプロイアビリティチェックシート」を記入してみましょう。
これを行うことで社会人基礎力がどの程度あり、あなたの持つどんな力が企業へのPRになるのかが分かります。
未来を知る自己分析
これまで、あなたの過去の出来事と現在の状況について整理してきました。
次は、あなたが将来どのようになりたいかを紙に書き出しましょう。
- 薬を開発して人々を救いたい
- もっと早く開発できるような技術を見つけたい
- 人工知能やディープラーニングについて学びたい
- 英語が話せるようになりたい
- 起業したい
などなど。どんなことでもいいです。
ちなみに、私は将来の目標を100こ挙げています!
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では、書き出したあとはどうするのか。
その将来の目標を達成するにはどうするべきかを逆算します。
私の場合、先ほど書いたことを全て組み合わせると、
AIを活用した薬の開発期間が短縮できる技術をもつグローバル製薬企業を起業したい
になるので、そのためには、
薬、AI、英語、起業を学ぶ必要があります。
ここまで絞れると、会社選びがかなり具体的になると思います。
・外資系の製薬企業
・自分の裁量が大きいITベンチャー
・AI医療システムを開発しているIT企業
なりたい理想像があると、そこまでのキャリアパスを具体的に描けるので、面接で説得力のあるアピールができるようになります。
これで、
過去 → 現在 → 未来
の分析が全て終わりました。
分析前と比べて、自分のやりたいことや向き不向き、自分の性格や考え方が明確になったのではないでしょうか。
あとは、自分に合った企業を探していき、面接に臨んでいきましょう!
自己分析ができるサイト
自分での自己分析の他に、自分が気づかなかった自分を見つけるために、自己分析ツールを使ってみましょう。
自己分析ができるサービスは多くありますが、その中で5つ紹介します。
Future Finder
Future Finderとは統計心理学を利用した自己分析ツールです。
あなたの仕事や考え方に関する簡単な問いを選択式で約150問答えていくことで、
- あなたの性格特性
- 仕事で役立つ特性・行動
- 仕事のモチベーション
- ビジネスセンス
- 自分に合っている会社
がわかります。自分とマッチしている会社を探したい人におすすめです。
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Future Finderの自己分析は怪しい?みんなの評判・口コミと使ってみた感想!
適性診断AnalyzeU+
適性診断AnalyzeU+
- 社会人基礎力
「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」 - 次世代リーダー力
「やり続ける力」、「周囲を牽引する力」、「高め合う力」
これらの力は会社で働くためには重要になる力なので、特に転職を考えている方に試していただきたい自己分析ツールです。
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「適性診断AnalyzeU+」について社会人が詳しく解説してみた【OfferBox】
キミスカ適性検査
キミスカ適性検査
- 性格の傾向
- 意欲の傾向
- 思考力の傾向
- ストレス耐性
- 価値観の傾向
- 職業適性
- 戦闘力
- 虚偽回答の傾向
- 人物像、人材活用に関するコメント
他の自己分析ツールではない、戦闘力や虚偽回答の傾向がわかる点が面白いです。
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キミスカ適性検査は嘘を見抜く!自己分析の評判と実際に利用した感想!
ミイダス市場価値診断
ミイダス
- 市場価値診断
- コンピテンシー診断
- 共感スキル診断
- パーソナリティ診断
市場価値診断では、あなたの年収と選考基準を満たした企業数を知れます。
コンピテンシー診断では、適性が高い職種やチームワークなどのスキル、上司部下の相性など、自分に適した環境が知れます。
また、共感スキル診断やパーソナリティ診断で、あなたの性格を客観的に分析できるので、仕事における適性を把握して今後のキャリアの参考にできます。
面接確約での企業からのオファーも来るので、登録するだけであなたを求めている企業や業界・職種が分かります。
エニアグラム無料診断
エニアグラム無料診断では90の質問に答えることで、9つのタイプのからあなたがどのタイプなのか、どういう能力を身につければいいのかがわかります。
- 完全主義者
- 献身家
- 達成者
- 芸術家
- 研究者
- 堅実家
- 楽天家
- 統率者
- 調停者
ちなみに、私は研究者と楽天家が同点でした!性格通りの職に就いてしまいました。
エムグラム診断(m-gram診断)
エムグラム診断は、105問の質問に答えることで、44種類の性格の中からあなたが強く持っている8つの性格を精密に抽出できる自己分析ツールです。
上場企業を含む9,000社以上、延べ1,000万人以上の性格データに基づき分析しているため、精密な分析ができます。
この診断の良いところは運命の人と出逢える確率まで割り出してくれることです!
ハッシュタグみたいでポップな診断結果になるので、堅苦しいのに飽きてきた時にどうぞ!
本を使った自己分析
自分で書き出したり、自己分析ツールを使うよりも本で学びたい人にはこちらの2冊がおすすめです。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう新版ストレングス・ファインダー2.0
自分の強みをどう活かせば良いのか。
この本を読むことで、それがわかります。
受かる! 自己分析シート
この本は、就活をする前に読んで欲しい本です。
41のワークシートに記入していくというものなので、自己分析をこれから始める人におすすめです。
本気で今後のキャリアを考えるなら、プロの指導を受けよう
- やりたいことがわからない
- 一人で考えるのが不安
- 誰かにキャリアコーチングしてもらいたい
そんな方は、一度プロのキャリアコンサルタントに相談してみましょう。
「マジキャリ」というサービスでは、この記事で書いた過去の棚卸しから将来の理想像まで、プロのコンサルタントと話し合いながら整理することができます。
本当に自分がしたいことは何かを見つけて、実現するための道を教えてくれます。
初回無料体験もできるので、次のキャリアへのヒントを1つでも見つけに行きましょう。
\顧客満足度92%のキャリア相談!/
じっくり自分と向き合って自己分析をしよう
自己分析について、私の考えと方法を紹介しました。
自己分析は就活や転職活動だけでなく、これから自分の人生を見直す時にも有用な手段です。
実際に動き出す前に、今一度じっくりと自己分析をしてみてください!