【家族や友人の方へ】双極性障害(躁うつ病)の人との接し方

双極性障害とは、気分が高まる「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す病です。

双極性障害の症状について知りたい方はこちらの記事をお読みください。


双極性障害
その症状、大丈夫?20代がかかりやすい双極性障害(躁うつ病)

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双極性障害は患者さんだけでなく、家族や友人など身近な人たちにも影響が及ぶ病です。患者さんがつらいことは言うまでもありませんが、その周りの人もつらい思いをします。


双極性障害を治療・再発予防するには、薬を飲むだけでなく周りの人の協力が必要です。

今回は、ご家族の方や、恋人、友人など患者さんと身近な存在である方々へ向けて、双極性障害の人との接し方について書きたいと思います。


接し方を知ることで、患者さんの病気の克服に大きな助けとなることでしょう。


双極性障害(躁うつ病)の人との接し方

双極性障害は「躁状態」と「うつ状態」の相反する気持ちや行動を繰り返す病なので、それぞれの状態によって接し方が異なります。

はじめに、患者さんの「躁状態」と「うつ状態」がどのような割合でやってくるのかについて紹介します。

うつ状態と躁状態の割合

図1 双極性障害における各状態の割合


図1は双極性障害における各状態の割合を示しています。

双極性障害には双極I型とII型の2種類が存在します。

双極I型障害では病気の全期間のうちおよそ32%、双極II型障害では半分の50%がうつ状態です。


1年間で表すと、

双極I型障害の患者さんは、1年のうち4ヶ月はうつ状態
双極II型障害の患者さんは、1年のうち半年はうつ状態

(これはこの期間連続して続くという意味ではなく、合計の期間を表しています)

ということになります。

いかに、うつ状態の期間が長いか分かりますよね。


躁状態と混合状態も合わせると、I型もII型も半年間は病気に苦しむことになります。

患者さんに双極性障害の症状が出ている時は、周りの人と協力してサボートできるようにしましょう。


躁状態とうつ状態の共通の接し方

生活リズムを整えるように接する

生活リズムを整えることは非常に重要なことです。

躁状態・うつ状態では不眠や過眠などの生活リズムを狂わせるような症状が出ます。反対に言うと、生活リズムが狂わなければ症状を抑えることにつながります。

朝に起きてこなければ、出来るだけ起こす
遅くまで起きないように促す
朝・昼・晩のご飯をしっかり食べる

このように、周りの方がサポートすることで症状を抑えることができます。

しかし、この時に注意していただきたいのが、決して無理強いはしないことです。

無理にさせようとすると逆効果になることがあります。


症状の兆候が出てきたら早めに診察を受けさせる

双極性障害の患者さんは自分自身では病気だということに気づかないことが多いです。

なにせ、気分が落ち込んだり、高まったりするのは普通の人でもあることですから。そこが、心の病気の怖いところです。


しかし、本人には分からずとも、普段から見ている家族や友人など身近な人は少しいつもと違うということが分かります。

症状が悪化する前に、病院での診察を受けさせるようにしましょう。


躁状態の接し方

話を真に受けない、行動や言動を責めない

症状の一つとして、気持ちが高まって自分が偉くなった気分になり、なんでもできるような発言や行動をしたりします。

そんな時には、話を真に受けず、患者さんの行動や言動を責めないようにしましょう。


感情的にならない

躁状態では患者さんは怒りやすくなるので、周りに強く当たり、酷い言葉を浴びせることがあります。


そんな場合でも、感情的にならないようにしましょう。本人は心の制御が難しくなっているために出てしまったことなのです。

一番の支えである人たちが感情的になって接してしまうと、患者さんが深く傷ついたり、精神状態がより不安定になって症状が悪化する恐れがあります。

感情的にならず、毅然とした態度で接することが必要となります。


一緒に落ち着き方を考える

患者さんは躁状態の時の自分こそ、本当の自分だと思い込むことがあります。

しかし、周りの人からすると普通ではないことがわかるので、それを本人に理解してもらうことが大切です。


そのため、本人にいつもと異なるということを伝えて、一緒に落ち着くためにはどうすれば良いかを話し合います。

そうすることで、患者さん自身のセルフケアにもつながるので、しっかりとコミュニケーションを取りましょう。


うつ状態の接し方

日常生活の負担を軽減する

うつ状態の患者さんは、体を動かすこと自体がつらい時もあります。

そのため、普段行なっている仕事や家事を分担するなど、患者さんの日常生活の負担が少しでも軽くなるようにしましょう。


躁状態の時の話は避けよう

躁状態の時にしてしまった失敗はうつ状態の時でも、覚えています。その時のことを思い出させてさらに落ち込ませないように、躁状態の時の話は避けておいた方が無難です。

躁状態の時のことについての話し合いは、症状が落ち着く寛解期の時にしましょう。


うつ状態を非難しない

「甘えてるんじゃない?」
「自分だけがつらいと思わないで」

このような心無い言葉をつい言ってしまう人もいますが、決してうつ状態の人を非難しないでください。

うつ状態の人はただでさえ、自分を否定してしまいます。そこに追い打ちをかけることになりかねないので、理解を持って接しましょう。


元気がない時に「元気を出して」「頑張れ」など、無理に励まさない

元気がないときにこのような言葉をかけられると、プレッシャーになります。

患者さんも努力をしているのです。それでも、どうしても元気になれないのです。

優しく、患者さんを支えるように温かく見守りましょう。


「自分たちがそばにいるよ」と温かく接する

落ち込んでいる時に、励ましになるのは周りの人たちが「ちゃんとあなたのそばにいるよ、味方だよ」という安心感です。

自分の居場所があるという気持ちを持ってもらうことが大切です。


毎日の症状を記録しよう

心の病気は診断が非常に難しいです。正確な診断をするためには、時間をかけて医師と患者さんが話し合う必要があります。

患者さん自身も自分の変化に気づけないことがあるので、ご家族の方や身近な人が、症状の変化を記録しておきましょう。

そうすることで、早期に正しい診断を行うことができます。


実例を紹介

実際に患者さんと向き合った方々や患者さん自身の体験談が載っているサイトをいくつか紹介します。

実例を知ることでより、接し方について考えることができると思います。


みんなで病気と向き合おう

双極性障害を克服するには、患者さん自身の努力だけでなく、周りの人のサポートが重要になります。

患者さんへの正しい接し方を知って、みんなで病気と向き合っていきましょう。


○こちらの本は周りの人が患者さんとどのように接すればいいのかが、イラストを用いて分かりやすく説明されています。

○患者さん自身に向けて書かれた本はこちらがおすすめです。

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