あなたが自信がないのは、とても当たり前のことなんです。
なぜなら、世の中には自信のない人の方が多いから。
あなたは一人じゃない。みんな、自信がないのです。
だからあまり思いつめないでください。
私も自信が持てない時期がありましたが、原因を知って、少しずつ「できることを増やす」ことで、自信のなさを克服できました。
今回は、自信のない原因と克服方法について紹介します。
今日から実践して、自信を取り戻して、あなたの心を楽にしましょう。
この記事は、次のような流れで進んでいきます。
- 自信がない人がどのくらい多いかという根拠を示します
- 自信がない4つの原因を詳しく解説します
- 原因を知れば対策が練れるため、実体験をもとに今日からできる克服方法を紹介します
あなたの自信を取り戻す手助けができれば幸いです。
自信がないのは当たり前
日本では、相手に対して控えめな態度をとる「謙遜」が文化として根付いています。
相手に「すごいね!」と褒められると、つい「いやいや、そんなことないよ」と言ってしまうことがありますよね。
私も、かなり謙遜する性格なので、「ありがとう」よりも「そんなことないよ!」って言ってしまいがちです。
相手を立てるように、つつましくするのは悪いことではありません。
しかし、その文化の影響で普段から自分を低く評価する習慣が根付いているのです。
内閣府が2014年に報告した『今を生きる若者の意識』では、「自分自身に満足している人がどれくらいいるのか」について調査されました(図1)。
その結果、日本の若者(13歳~29歳)は自分自身に満足している人の割合が45.8%と他の国と比べて一番低いことが分かりました。
「自分に満足していない」という気持ちは、自信のなさの表れでもあると言えるでしょう。
また、「うまくいくか分からないことにも意欲的に取り組むか」という問いでも、52.2%と半数は超えていますが一番低い結果となっています(図2)。
「上手くいくか分からないことに意欲的に取り組む」
これはすなわち、
「新しいことにチャレンジできるか」
と言い換えることができます。
自分自身には満足していないけれども、新しいチャレンジはしない人が多いということです。
多くの人は、元々上手くいく自信は持ってません。
つまり、今、自信が持てないあなたは他の多くの人たちと同じ状態であり、とても普通の人なのです。
あなたは、別に他の人と比べて劣っていたりしません。
自信がないのも当たり前なのです。
しかし、自信に満ち溢れている人がいるのも事実です。
では、自信を取り戻すにはどうすればいいのか。
その前に、そもそも自信はなぜなくなるのか。
その原因について、次から紹介したいと思います。
自信がない原因
自信がない原因について、以下の4つに分けることができます。
- 自分自身の原因
- 自分以外の原因
- 根本的な原因
- 自信がなくなる悪循環
まずは、あなたが自信をなくした原因を考えていきましょう。
原因を知ることが、自信を取り戻す第一歩になります。
原因を順に改善していくことで、自信を取り戻していけます。
それでは、見ていきましょう。
失敗してしまった、劣っていた(自分自身の原因)
自分が原因で自信がなくなるのは、突き詰めると非常にシンプルで、
- 失敗してしまった
- 周りより劣っていた
の2つです。
「失敗したせいで、今まで積み上げてきたものが崩れて、何が正解なのかわからなくなってしまった」
「どれだけ頑張っても、みんなよりできない」
頑張ってたものが無意味に感じたときに、人は自信をなくします。
まずはあなたが自信を失った原因を知るために、紙に書き出してみましょう。
はっきり文字にすると、頭の中を整理することができます。
そうすることで、これから「どのように行動するべきなのか」がわかります。。
例として、私について書いてみますね。
私が、一番自信がなくなったのは私立大学から国立の大学院に進学した時です。
自信がなくなった原因を具体的に挙げると、
- 実力が同期の中で一番下だった。むしろ後輩よりも劣っていた(周りより劣る)
- 何か月もかけて作ったプレゼンでも、教授にボコボコにダメ出しされた(失敗)
- みんなが見てる前で、自分だけ2時間以上怒られ続けた(周りより劣る)
- ことごとく実験で良い結果が出なかった(失敗)
全て、失敗してるか劣ってるかのどちらかが原因なのです。
まずは、自分自身に原因が無いかどうか考えてみましょう。
自分を評価してくれない周りの環境(自分以外の原因)
続いて、自分以外の原因について紹介します。
自分以外の原因は一つ。
- 自分の努力を周りが評価してくれない
これに尽きると思います。
自分の中では努力して結果を出したはずなのに、周りにとっては大したことではなく褒めてもらえない。
中間テストで数学が25点だったことがショックで、頑張って期末テストでは倍の50点を取ったのに、平均点より下という理由で褒めてくれない先生や親。
どれだけ時間をかけて作った資料でも、口を開くとダメ出ししかしてこない上司など。
周りがあなたを評価してくれないことも、自信を失う大きな原因です。
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知識と経験がまだ足りていない(根本的な原因)
これまで、自分自身の原因と周りの原因について紹介しました。
では、失敗したり劣っていたり、周りに評価してもらえない原因は何でしょうか。
それは、知識と経験がまだ足りていないことです。
これが、受け入れられるようになると気持ちが楽になります。
受け入れるようになるための準備として、何人か自信に満ち溢れている人を思い浮かべてください。
思い浮かんだ人たちは、知識も経験も多く持っている人ではありませんか。
自信をつける方法の1つは、知識や経験を身につけていくことです。
人は知らない、経験したことのないことに出会った時、不安を覚えます。
その問題を解決する自信がないからです。
就職活動における面接でも、始めは緊張して上手く言葉にできない人が多いです。
しかし、回数を重ねていくうちに面接の雰囲気に慣れ、前に答えた同じ質問がくるので、スラスラと話せるようになります。
これは、同じ質問という知識と面接の経験が自信を与えてくれるためです。
このように、知識と経験は自信をつける上で大事な要素になっているのです。
悪い自己イメージは悪循環を生む(自信がなくなる悪循環)
世の中には知らない、経験したことのないものに出会った時でも、自信満々で進んでいける人も存在します。
彼らはなぜそのように振舞えるのか疑問ですよね。
それは、「今は出来なくてもそのうち出来るようになる」という成功体験に基づいた自信があるからです。
もしくは、経験が浅いうちは間違ってもいいのだと開き直っている人もいます。
これは、どちらも自分という存在に良いイメージを持てているために、自信に満ち溢れているのです。
良い自己イメージを持っている人は、少しの失敗でも自信がなくなったりしません。
人より劣っていても、「現時点で劣っているだけ。そのうち追いつく」と自信を持っています。
良い自己イメージは自信を失わない好循環が生まれます。
では、逆に悪い自己イメージを持っている場合はどうでしょう。
悪い自己イメージは、失敗を恐れて新しいことへのチャレンジを拒みます。
そのため、知識も経験もつかずに周りよりも劣っていき、失敗して、評価もされなくなります。
評価がされなくて自信がなくなると、自己イメージがさらに悪くなります。
悪い自己イメージは、さらに自信をなくすという悪循環を生むのです。
この悪い自己イメージを少しずつ、良い自己イメージに変えていくことさえできれば、自信をつける好循環を生み出し、チャレンジを恐れなくなり、知識と経験を経て失敗しなくなり、周りより優れた人になり、周りから評価されてさらに自信がついていきます。
次からは、良い自己イメージを持つために自信を取り戻す方法について紹介します。
自信を取り戻す方法
いきなり、自信がない状態から自信を持つことは、はっきり言うとできません。
自信とは、いきなり持てるものではなく、日々積み重ねていくことで生まれるものなのです。
「塵も積もれば山となる」の精神で少しずつ積み重ねていきましょう。
自信がない自分を受け入れる
悪い自己イメージのままでは、良いことがあったとしても目に入らず、悪いことばかり考えてしまって、良い自己イメージに持つことは難しいです。
まずは、「自信がない」という悪い自己イメージを普通の自己イメージに変えましょう。
そのためには、自信がない自分を受け入れることが大切です。
マイナスからゼロにしましょう。
自信がないのは当たり前で普通のことです。
あなたは人として劣っているわけではありません。
ただ、少し自信が持ててないために上手くいっていないだけです。
これからプラスにすればいいだけの話です。
ゼロからはじめていきましょう。
「できる」という気持ちを増やす
では、これから自信を積み重ねていくためにはどうすればいいのか。
今日からできる簡単な方法は、「できる」を増やすことです。
「できる」という成功体験を自分の心に入れていくことで、自信をつけることができます。
例えば、あなたが電車で座っている時、杖をついたご年配の方が入ってきた場合、あなたは席を譲ることができますか?
席を譲りたくてもできない人は、
「席をゆずってあげたいけど、断られたらどうしよう。きまずいし、周りの目も気になるなぁ…」
という考えがあると思います。私もその一人でした。
ですが、勇気を出して声をかけ続けました。
始めは断られると気まずかったり、恥ずかしかったりしましたが、そのうち慣れました。
慣れると、相手に感謝された時のうれしさの方が大きくなり、自信を持って譲ることが「できる」ようになりました。
席をすぐに譲ることに自信がついたのです。
どんなに小さなことでもいいので、できることを増やすことが自信をつける第一歩です。
「できる」を増やすスモールステップ法
それでは、さらに具体的な実例を紹介しましょう。
自信をつけていくのに効率的なのは「スモールステップ法」を使うことです。
スモールステップ法
最初から高い目標を掲げるのではなく、目標を細分化し、小さな目標を達成する体験を積み重ねながら、最終目標に近づいていくこと。
出典: スモールステップ‐ほう〔‐ハフ〕【スモールステップ法】 goo辞書
スモールステップ法の良いところは、最初の目標はものすごく小さなことでもいいというところです。
仕事が上手くできるようになりたければ、まずは帰る前に机の上を整理してから帰る、はっきりと挨拶をするなど、何でもいいのであなたにとってすぐにできそうな小さい目標を設定しましょう。
そして、できたら自分に「できる」と言い聞かせて、次の目標を設定する。
それを続けていくだけで、自分に自信が持てるようになります。
これは、目標を達成する成功体験が得られるというだけでなく、その小さい目標を達成し続けることで行動の習慣化がされるという意図もあります。
自分にとっての目標が習慣に変わることで、今まではできなかったことが当たり前にできるようになります。
それが自信へと繋がっていくのです。
私はできるを積み重ねることで、大学院2年目の時から教授にプレゼンが褒められるようになりました。
その時にも、スモールステップ法を実行することで改善されました。
その時の手順は次のような感じです。
- 自分のプレゼンのストーリーを組み立て直す
- 台本を用意する
- 台本とストーリーに合ったスライドを用意する
- スライドのクオリティを上げる
- 発表時間に合わせた話し方を考える
- 相手に研究の重要性が伝わるような表現方法にする
- 質疑応答の予想をする
細かく目標を立てて、「小さなできる」を達成していきました。
最初からすべてできる必要はないのです。
小さい目標の達成を積み重ねていくと自信を持てるようになります。
あなたも、小さな目標から少しずつ自信をつけていきましょう。
受け入れることがスタート
これまで自信をつけるための具体的な方法を紹介してきました。
自信がないのは当たり前で、普通なこと。
大事なのは、自信がない自分自身を受け入れることです。
自分が失敗したこと、劣っていること、周りが評価してくれないことを受け入れた上で、前を見ていけるかどうかが自信をつけるための鍵です。
前に向くことさえできれば、あなたは大丈夫。スモールステップ法を使って自信を積み重ねていきましょう。