初めての研究室訪問。どんな内容を質問すればいいのか、悩みますよね。
私も、初めて他の大学の研究室を訪問したときは、緊張で頭が真っ白になってしまった覚えがあります。
なんとか、メモ帳に質問をメモっていたおかげで乗り切ることができましたが...。
相手が偉い教授なだけに、簡単な質問だと「そんなことも勉強していないのか…。」って思われそうで、毎回ビビりながら行ってたのを覚えています。
実際は、教授も学生に知識が無いことは知っているので、特に気にしてないみたいですけどね。
そんな、私みたいな人が少しでもいなくなるように、今回は大学院を卒業して分かった「研究室訪問で聞いておきたい質問」を15個紹介しようと思います!
今後、研究室訪問をする方のお役に立てれば幸いです。
研究室訪問で聞いておきたい6つの質問(先生向け)
先生に聞いておきたい質問はこの6つです!
- 研究に関する質問
- コアタイムについて
- 雑誌会や勉強会、報告会の頻度
- 学会の頻度、参加人数
- 研究室の設備
- 留学に行けるか
① 研究に関する質問
例:「先生の研究で〇〇の部分がイマイチ理解できなかったのですが、もう少し詳しく教えていただいてもいいですか?」
いきなり、漠然として申し訳ないのですが、まず聞いておきたいのは、その研究室が行っている研究に関する質問です。
先生方は、あなたが自分達の研究に興味を持ってくれていると思っています。そのため、始めは先生方がこれまで行ってきた研究の概要を説明してくれる場合が多いです。
その時に、しっかりと中身のある質問をすることができれば、先生方も喜んであなたを迎え入れてくれるでしょう。
中身のある質問をするためには、前もって次のことをしておくとバッチリです。
ポイント
● 訪問する研究室の研究内容を理解する
● 最近出た論文を読む
● 研究に対する疑問を考える
● 疑問点に対して自分なりの解釈を用意する
大学院において、先生方の評価は非常に大事になるので、本当に行きたい研究室へ訪問するときは考えておきましょう。
正直なところ、先生に対する質問は研究に関することだけでも十分です。
② コアタイムについて
例:「コアタイムは何時から何時までですか?」
コアタイムとは、必ず研究室にいなければならない時間帯のことです。
例えば、「コアタイムが9時〜18時」の場合は、「9時までに研究室へ行き、18時を過ぎたら家に帰っていい」という感じです。
コアタイムを聞くことでブラック度合いがわかります。
コアタイムは研究室によって時間が違いますし、中にはコアタイムが無い研究室もあります。
もし、コアタイムが無いと言われた場合は注意してください。
コアタイムが無いということは、いつまでいてもいいという意味です。
もしかしたら、ブラックな研究室かもしれません…。(体験談)
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③ 勉強会や雑誌会、報告会の頻度
例:「勉強会や雑誌会はどれくらいの頻度でありますか?」
これを聞くことで、研究室の活発さと忙しさがわかります。
それぞれの意味は次の通りです。研究室によって呼び名は違うかもしれません。
勉強会:ある一つのテーマについて調べて、みんなに情報共有する。
雑誌会:最近の論文を紹介する。
報告会:自分の研究の進捗を報告する。
研究室によってこれらの頻度は異なります。そして、頻度が多いほど自分の発表の順番が回ってくるので、忙しい研究生活になるでしょう。
その分、知識もつきますし、プレゼンスキルも上がるので多くてもいいんですけど、やっぱりしんどいです。
④ 学会の頻度、参加人数
例:「年に何回ぐらい学会に参加する機会がありますか?」
「学会で発表する人はどれくらいいますか?」
学会の参加は、大学院における一大イベントです。参加して発表することで、自分の実績となります。
就職活動においても、学会の参加の有無を書かされることもあるので、一度は行っておきたいですね。
学会の参加が多い研究室は活発なところです。発表人数が多いと、結果を出している人が多いということなので、指導をしっかり受けられる研究室であると推測できます。
⑤ 研究室の設備
例:「この研究室には、どんな機器や設備がありますか?」
機器・設備が充実している研究室はお金を持っています。また、測定が自分の研究室内でできるので、研究効率も上がります。
これを聞くことで、研究室の研究能力と懐具合を知ることができます。
⑥ 留学に行けるか
例:「留学に行っている人はいますか?」
留学に行きたい人は聞いておきましょう。
研究室によっては、留学が難しいところがあります。
これを聞くことで、海外との交流があるかどうかもわかります。
研究室訪問で聞いておきたい9つの質問(学生向け)
研究室訪問に行ったら、先生に頼んで学生とも話しましょう。
学生は研究室について本音で話してくれるので、研究室の実態を知ることができます。
できれば、学生と話すときに先生がいないような状況を作り出せると、学生はより詳しく研究室について教えてくれるでしょう。
聞いた方がいい質問は、この9つです!
- 何時に来て、何時に帰っているか
- 先生はどんな人か、学生に対する指導方針は
- 学生に与えられるテーマについて
- 受験勉強について
- 勉強会や雑誌会、報告会の詳細
- この研究室の就職先
- 就職活動はしやすいか、インターンは行けるか
- 研究室の良いところと悪いところ
- この研究室が自分に向いてるか
それでは詳しくみていきましょう!
① 何時に来て、何時に帰っているか
例:「ここの研究室の人は普段、何時に来て何時に帰っていますか?」
先生からコアタイムを教えてもらったとしても、実際はその時間にみんな帰っていない場合があります。
研究室で日々研究をしている学生に聞くことで、本当の時間を知ることができます。
難しいテーマを与える研究室ほど、学生が遅くまで残っていることが多いです。
② 先生はどんな人か、学生に対する指導方針は
例:「先生ってどんな人ですか?」
「学生に対して厳しかったりしますか?」
先生の態度は、訪問者と研究室の学生で異なります。
研究室訪問のときは優しかったのに、いざ研究室に入ると途端に厳しくなる人もいます。
本当の先生の人柄を知るために、内部の学生に先生がどのような人かを聞いておいた方がいいでしょう。
③ 学生に与えられるテーマについて
例:「先輩はどんなテーマの研究をしていますか?」
先輩のテーマを聞くことで、現在その研究室が力を入れている研究内容がわかります。
研究室のホームページに書かれている研究は最近もう行っていなくて、今は少し違う研究をしているなんてことはざらにあります。
自分の携わりたい研究がまだ行われているか、しっかり確認をしておくことが大事です。
④ 受験勉強について
例:「受験勉強はどのようにすればいいですか?」
「いつ頃から勉強を始めましたか?」
受験勉強について聞くことは非常に重要です。
なぜなら、大学院に合格する確実な方法は、合格した先輩に勉強方法を教わることだからです。
その勉強方法を聞いた上で、いつ頃から始めたのかを聞きましょう。
教えてもらった時期より数ヶ月前から勉強すれば、合格できる可能性がさらに高くなります。
より確実な合格を目指す貪欲な方は、過去問とその解答があるかどうかも聞いてみましょう。
優秀な研究室だと、代々先輩達が残してくれている解答付きの過去問があります。もし、あればコピーさせてもらえないか全力で頼んでみましょう。
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⑤ 勉強会や雑誌会、報告会の詳細
例:「普段の報告会はどのくらいの時間行われているのですか?」
「英語での発表とかあったりしますか?」
勉強会や雑誌会、報告会の詳細を質問することで、しっかり勉強している研究室かどうかを知ることができます。
きちんと勉強している研究室では、時間が長い、もしくは頻度が多いです。
あとは、研究室によっては英語で発表しないといけない場合もあるので、注意してください。
私は入学してからその事実を知り、5月にあった発表の時にボロボロにされた経験があります。
あらかじめ、どういうものかを知ることができれば、入学前に対策ができるので聞いておくことをおすすめします。
⑥ この研究室の就職先
例:「この研究室の先輩方はどのような企業に就職されていますか?」
先輩の就職先を知ることで、その研究室から行くことができる企業のレベルを知ることができます。
やはり、いい企業に就職できている研究室は良い研究室です。先生からの指導がしっかりしているので、その分学生の能力が高くなります。
また、良い企業に行っている先輩からは就活のアドバイスも的確にもらえるので、あなたの就活もうまく行く可能性が高くなるでしょう。
⑦ 就職活動はしやすいか、インターンは行けるか
例:「先生は就職活動やインターンに対して協力的ですか?」
先生によっては、研究室を休んで就職活動やインターンシップに行くのを嫌います。
就職活動は、いかに企業の情報を集められるかが鍵なので、満足にさせてもらえないと不利になりかねません。
アカデミックに進みたい場合は別に気にする必要はありませんが、修士で卒業して就職したい人はぜひ、聞いておきましょう。
⑧ 研究室の良いところと悪いところ
例:「この研究室の良いところとか悪いところを教えてもらえますか?」
どんな研究室にも良いところと悪いところがあるものです。
研究室の学生はどちらも教えてくれるので、両方しっかりと聞いて悪いところを許容できるかどうか考えて研究室選びをすると良いです。
⑨ この研究室が自分に向いてるか
例:「先輩から見て私はこの研究室でやっていけそうですか?」
研究室の学生と色々と話して、相手もあなたのことをある程度知ることができたらこの質問をしてみましょう。
もしくは、「どういう性格の人なら向いているのか」などでも大丈夫です。
やっぱり、研究室には相性があります。相性が悪かったがために辞めていった人を何人も見ました。
受験の努力を無駄にしないために、あなたと研究室の相性を第三者から聞いておくことをおすすめします。
研究室訪問で自分との相性を見極めよう
今回は、研究室訪問で聞いておきたい質問を15個紹介しました。
自分が行きたい研究室かどうか見極めるための質問を考えるのは、なかなか骨の折れる作業なのでよければ参考にしてください!
それでは!
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